マーベラス Mrs.チー ~ゆるゆる不妊治療~

2018年ハワイで不妊治療しました。その記録を綴ります。何かと大変な不妊治療だからこそ、日々ゆるゆるできるように心がけています。

アメリカで不妊治療 お値段の巻

ハワイで今回かかった金額についてまとめてみたいと思います。(※$1=110円)

 

IVF費用 $2815=309,650円

PGS(5~10個) $6806=748,660円 ※今回は実施しなかったので返金されました。

凍結+1年間保存 $1500=165,000円 ※今回は実施せず。

 

IVF費用というのは薬代、採卵手術代、顕微受精代、移植代など1サイクル分こみこみのお値段です。ハワイでは「1つの保険会社はその患者につき生涯1回のみIVF費用がカバーされる」とのことで、カバーされて自己負担額がこのお値段。PGSは保険がかからないため、高額ですね。

もし2回目IVFを保険無しでするとなると、100万円近くかかるようなことを言われました。1サイクル目で採卵した卵子を使用し、移植だけもう一度する場合は、40万円くらいでしょうか。

保険が1回しかカバーされないことを考えると、何度も何度もすることは経済的負担が大きすぎるので、そんなにする人はいないのではないかと予想されます。

 

ちなみに日本ではどうなのかなと調べてみました。

KLC加藤レディースクリニック (HPより作成)

採卵191,200円+精子調整媒精64,800円+分割胚培養21,600円+肺移植75,600円

=353,200円

結構細かく分かれているんですね。これが最低価格で顕微授精とか胚盤胞培養などオプション追加によって値段が上乗せされる仕組みのようです。

ちなみに最高値バージョンはこちら。

採卵191,200円+精子調整媒精64,800円(+オプション顕微授精4個以上54,000円)+胚盤胞培養97,200円+胚凍結4個以上70,200円+保存管理料51,840円+凍結肺移植97,200円(+オプション透明帯除去21,600円)

=648,040円

うーん、2倍弱ですか。結構幅がありますね。自然周期の刺激方法だと沢山採卵はできないと思うので、この価格には自分は当てはまらないとは思いますが、、、年齢的に。

助成金が初回は30万円、それ以降は20万円ということで、上記2つのプランを想定すると自己負担はすごーくざっくりですが、5万円から35万円の間ということになります。

 

ハワイでは1回きりで30万円ほど支払ったので、日本では複数回助成金が受けられるというのは、恵まれていますね。

 

 

 

 

 

アメリカで不妊治療 IVF 1サイクル 採卵と培養

2018/11/15からスタートした採卵へむけての準備期間を経て、いよいよ採卵日が来ました。病院が遠方のためホテル泊、早朝からの採卵手術に備えました。

 

2018/12/12(水) 採卵

8:00AMからの手術に備えて夫と7:00入りしました。手術のための薄いガウンに着替えてヘアーキャップで髪も覆いました。麻酔医が来て全身麻酔の説明をしてくれました。日本では手術も麻酔も経験が無かったのですが、海外在住歴4年にして既に3回の全身麻酔を経験済みなので、怖いこともなかったです。こちらは簡単な手術でも患者の痛みを感じさせないように麻酔をよく使うようですね。胃カメラも麻酔を使うと聞きました。

ちなみに全身麻酔と言っても呼吸は酸素マスクで補うものと気管挿管するものとあるようで、私はすべて軽い酸素マスクタイプ。採卵時もこちらでした。

寝ている間にあっという間に採卵が終了。36個採れましたよとのこと。頑張りました、たまごたち。術後腹痛がして歩けないほどでしたが、Fentanyl(鎮静剤、モルヒネの100-200倍の作用、麻薬に指定)を投与後はわずか数秒ですっかりよくなりました。やっぱり薬が効きやすい体なのか。卵胞を薬で刺激しているので、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)になる可能性は誰にでもあるため、痛み止めのTylenolと、ひどくなったら近隣の病院に行くようにと言われました。

夫に連れられてこの日は飛行機で帰りました。

 

2018/12/13(木)- 培養結果待ち

採卵の翌日から受精、培養の結果をお知らせしてくれました。36個の卵子のうち、12日のうちにICSI(顕微授精)したのが19個、そのうち11個が成功。13日には12個実施し8個が成功しました。

5個の卵子は未成熟で実施しなかったのかどうかは不明です。ICSIの成功率も1日目は57%、2日目は66%とちょっと悪いような気もする、、、

何はともあれ19個が受精成功。5日目の胚盤胞までまってPGSを実施、凍結後に移植をするという流れです。年齢的に正常な胚になるのは10%-20%位と覚悟していました。しかしたくさん採卵できたので、PGSをクリアしてくれるのは2個から4個くらいで、移植は1回か2回くらいはできるかなと皮算用していました。

それにしてもお腹のふくらみが異常です。かつてないほど胃の当たりからぷっくり。痛くはないが苦しい。見た目も怖い。体重も2キロ増加。便秘かもしれないので、この日からFiberとStool Softnerのお通じに効きそうな薬を飲み始めます。コーディネーターに相談したところ、OHSSは痛みを伴うのが大半で、お腹が張っているくらいはなる人も多いので大丈夫とのことで、ちょっと安心して安静にして過ごしました。

 

2018/19/(水) コーディネーターから報告

 この日の午後、コーディネーターから電話がかかってきました。

コーディネーター「実は胚が成長を止めてしまい、PGSの検査ができるほど育ちませんでした。凍結できる胚もなくなりました。」

megane-pen「え?19個全部ですか?」

コーディネーター「そうなんです、、、とても残念です。」

採卵、受精後順調に育っていた胚ですが、5日の胚盤胞まで成長することはできませんでした。翌日ドクターから話を聞くことになりこの日はそのまま電話を切りました。体外受精は、採卵時に卵子の採れる数が少なくて移植まで至らないとか、移植できても染色体異常で流産してしまうのが問題だと認識していたので、こんなこともあるのかと、不妊治療の難しさを痛感したのでした。

 

2018/20/(木) ドクターと電話で診察

この日は11:00AMからドクターと電話で今回の結果についての報告がありました。夫も会社を抜けて一緒に聞いてくれました。

ドクターの第一声は、「私も非常に驚いている」というものでした。精子や卵子の調子もよかったし、何より採卵でもたくさん卵子が採れた。今回の原因らしいものはドクターにもわからないとのこと。強いて言うなら卵子の質かなとのことでした。

日本では多くても採卵は15個前後に調整するということを何かで知ったので、多すぎることで1個あたりの質が悪くなったのではないか?と質問しましたが、質が悪くなるということはなく、多ければ多いほどチャンスはあるというお話でした。胚のグレードを聞いてみましたが、胚盤胞にならないと評価できないからグレードは不明で、いくつかは数日で、そしてすべてが4日で脱落してしまったとのことでした。

もう一回試してみないかと提案されましたが、ここでは1回しか保険が効かないこと、来年春に日本に帰国する予定があり時間がないこと、さらに原因がわからないのにもう一回やったって同じだろうという気持ちもあり(←この部分はもちろん言わない)、この病院でお世話になることは辞めました。

ショッキングな結果でしたが、ドクターにもわからないというのも想定していませんでした。卵子の質、、、つまりは私の年齢、、、どうしようもない。19個が全部ダメとなると、卵子になんらかの問題があるのかな。自分ではどうすることもできない部分なので、責めたってどうしようもないけれど、やっぱり自分のせいでダメだったんだと思っては悲しくなってしまいました。

しばらく自分のたまごの実力不足を嘆いていましたが、夫は色々リサーチしてくれて、病院ごとに培養液も違うこと、新鮮胚を移植すれば上手くいくかもしれないこと、卵胞の刺激の仕方が合わなかっただけかもしれないことなど、他にもまだ方法があることがわかりました。

 

ということで、アメリカでの不妊治療は移植までたどり着けずに終了してしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

アメリカで不妊治療 IVF 1サイクル 準備期間

アメリカでの不妊治療の記録です。3回のIUIの後、IVFへと進みました。

1サイクル目の準備段階から。日本だと色々方法が選べるのかもしれませんが、特にオプションもなく、一律で同じ卵胞刺激の方法のようです。日本で言うと、ロング法と呼ばれるものでしょうか??

 

2018/11/06(火) サプリメント服用開始

病院から指定され、薬局でサプリメントを購入。この日から飲み始めました。こちらのサプリは大きくてのどに詰まりそう、、、銘柄等は特に指定はありませんでしたので、Nature Madeのものを中心に買いました。

Omega3、Vitamin D3 2000 iu、COQ10、Prenatal vitamins with folic acid

f:id:megane-pen:20181229015120j:image

 

2018/11/17(土)-11/28(水) 避妊ピル服用開始

11/15から生理がスタートし、Day3の11/17から12日間避妊ピル(Enskyce 0.15/0.03mg)を服用。

 

2018/11/29(木) 診察(baseline appointment)

10:30AM診察。自宅から病院まではなんと飛行機移動。専業主婦なので仕事の調整はしなくていいのが幸いですが診察も1日がかりです。6:30AMに家を出ました。

この日はこれからのスケジュールと自己注射の説明をIVFコーディネーターからしてもらいました。この病院は海外からの患者にも手厚く、多言語を扱えるコーディネーターがいます。海外で暮らすようになってから通常病院に行く際には英語でなんとか対応していますが、不妊治療は自己注射など自分で管理することも多く、初めてのことなので難解。日本語で対応してもらえたのはやはり助かりました。

 

2018/11/30(金)-12/09(日) 排卵誘発の自己注射、ステロイド剤服用開始

この日から10日間、自己注射とステロイドの服用をすることになります。

dexamethasone(ステロイド)、menopur 75iu x 3 follistim 450(排卵誘発剤)

ステロイドは不眠の副作用があるかもしれないと言われていて、最初は指示通り夜に服用していたのですが、やはり眠れなくなってしまい翌日から朝に変更しました。

menopurは粉末で注射器を使用して水分、follistimと混ぜ腹部に注射します。刺す時のちくっとする痛みよりも入れたときにズーンと鈍い痛みがありました。入れた後は腹部が少し硬くなっていましたが、すぐに元に戻りました。

最初は自分で注射するのも怖かったですが、これだけのために遠方から通うよりもよっぽどよかったです。YouTubeを見たり、コーディネーターのレクチャーを動画で撮って見たりして備えました。

www.freedommedteach.com

 

2018/12/05(水)、12/07(金) 診察(超音検査 血液検査)

卵子の大きさを見ながら薬を調整、さらに採卵日を確定します。

5日の日は、右に9個(7mm)左に12個(9mm)見えると言われました。順調に育っているよう。採卵日には15~18mmになっているのが目標のようです。

またこの日、PGS(着床前遺伝子スクリーニングテスト)について検査をするかどうかの相談をしました。日本では日本産科婦人科学会が特例を除き倫理的理由から禁止している検査です。私は39歳という年齢から、卵子が染色体異常である確率が高く、検査をせずにその胚を移植した場合はほぼ流産になること、もしくは染色体異常で生まれる可能性もあることから、希望しようかと考えていました。アメリカでは州や保険会社によってカバーする内容が違うようなのですが、私が治療している州ではこのPGSについては保険がカバーされません。高額なため悩みましたが、なるべく確率を上げたかったこと、順調に卵子も育っており、可能性の高い胚を選別するために、検査をすることは妥当な判断だと思いました。

 

 2018/12/08(土)-9(日) 排卵抑制剤の自己注射

cetrotide 0.25(アンタゴニスト)を2日間自己注射しました。調合も必要なく注射器にセットされていました。いつもの排卵誘発剤の直後に打ちました。

 

 2018/12/10(月) 診察(超音波検査)

卵子の大きさのチェックし、採卵日は12日(水)に決定しました。卵子の数はなんと42個。ちょっと多すぎないだろうか、、、コーディネーターには「megane-penさんはよく薬が効くみたいですね。」と言われました。いいことみたいです。

翌日に血液検査と排卵抑制剤を打つことを急遽言われ、11日は帰宅せずにホテル泊することになりました。12日の8:00AMに採卵の手術のため、36時間前の8:00PMにHCGトリガーショットを自己注射しました。

またこの日から7日間、(夫は2日間) doxycyclineという抗生剤を飲むことになりました。

夫は1週間以上射精をしていない場合は、この日を最後にして当日に備えるようにと説明がありました。

 

 2018/12/11(火)  排卵誘発剤注射、血液検査

排卵誘発剤 Lupron40を注射して、血液検査をしました。何の検査か聞きませんでしたが、排卵していないかどうかのチェックかなと思います。夜中からは飲食禁止、でもそれまでは電解質の高いココナッツウォーターをたくさん飲むようにと言われました。

家の近くにはない、お気に入りのカフェや飲茶のお店に行ったりして都会を満喫しました。

さて、明日はいよいよ採卵です。